MX KEYS mini for Macを購入して一週間が経過するが、現在も非常に満足して利用している。そんな中、HHKBを持ち運びにしようかと考えた。本来ならば、一つのキーボードを統一して「ミニマリストやっほーい」とか、「HHKBを売れば3万円を獲得できる」とかを考えるべきだが、なぜ据え置きをMX KEYS mini, 持ち運びをHHKBにしたのか、今回はそれを明らかにしたい。
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MX KEYS mini for Macは大満足
まず大前提として、MX KEYS for Macは最高クラスのキーボードであると、私は思っている。Bluetooth、USB無線接続と選べて、3台までマルチペアリングに対応。充電式キーボードの中では電池持ちはピカイチ(5ヶ月)。
打鍵感も一般的な薄型キーよりストロークが深く(2.0mm)、キーの中央が凹んだ指にフィットする打鍵感で安定した打鍵感を実現。
そして待望のUS配列。Macに最適化され、白に統一されて一つ一つのパーツの質が高いデザインも素晴らしい。非の打ち所がない完成度。(私史上)薄型キーの最高峰と言ってしまっていいだろう。
高級キーボード = 効率がいい は間違い
しかし残酷な事実であるが、いくら高いキーボードを購入したとしても、タイピング速度は上がらない。
もちろん高級キーボードのほうが理想的なキー配列だったり、キーの構造が安物と全く異なっていたりする。しかし、結局は慣れの問題。
私自身もHHKBからMX KEYSに乗り換えた際は、「これ最高やん」というよりも先に「違和感」を感じた。
安物メンブレン以外は何でもOK
結局は慣れでカバーできるが、唯一絶対慣れないキーボードを紹介する。それが、安物のメンブレンキーボードだ。
画像に示したのが安物メンブレンキーボードの代表例だ。表紙に「サクサク軽い打ち心地」と書いてあるが、これほど呪われた言葉はない。
跳ね返りが弱すぎて極端に疲れるのだ。また、打鍵音もパカパカ、バコバコと相当うるさい。さらに、薄型でないメンブレンキーボードを無理やりアイソレーション(最近のノートPCに採用されている、キーとキーの隙間にフレームが搭載されているもの)にしているから、キーが若干凸っている。使いづらさに全振りした、そんなキーボードだ。
- 打鍵音がうるさい(高音のパカパカ、バコバコ)
- 跳ね返りが弱すぎる、疲れる
- 印字が凸ってる、指が滑らない、クソ
逆に、ノートPCに採用されているような薄型キーは、パンタグラフ式で打鍵感も比較的良好。最初は薄型キーに慣れないと思うが、慣れるとノートPCに強い憧れを持つと思う。
HHKBは化け物
逆に、深いキーボードでMX KEYSを超える打鍵感を実現したHHKBは本当に最強なんだと思う。メンブレンではなく、静電容量無接点方式で、まあ要するに高いやつだね。私は試していないがゲーミング向けのメカニカルスイッチが採用されたキーボードも打ちやすいと好評らしい。
難しい用語が出てきたが、下記の記事で軽く解説しているのでぜひ見ていってほしい。
据え置きと持ち運びは分けるべき
ようやく本題だが、ではなぜ据え置きと持ち運びを分けるべきなのか、答えは接続性にある。
デスクやリュックへの出し入れが手間
まず単純に出し入れが手間である。もしリュックサックにキーボードを入れる場合、
- 電源をOFFにする、またはケーブルを抜く
- 斜めにするやつを畳む
- リュックサックに突っ込む
人によってはキーボードケースも必要になるから、更に工程が増える。キーボードを分けた場合、片方のキーボードはリュックサックに入れたまま、もう片方はデスク上においたままで、上記過程を省略できる。
これがワイヤレスキーボードだと、電源OFFにしないとキーの信号を送り続けて大変なことになる。逆に有線キーボードだとケーブル管理も必要になる。最悪キーボード、またはUSBレシーバを無くす危険性もある。
原則持ち運びのキーボードはないに越したことはない。ただ仕事柄キーボードを持ち運びにしたい方もいらっしゃるだろう。私もその一人だ。次は、それについて解説する。
HHKBを持ち運びにした理由
ではなぜMX KEYSではなく、HHKBを持ち運びにしたのかを解説する。持ち運びに適しているのは一見薄型のMX KEYS miniのが向いているのでは、と思うだろう。ここは人によって分かれると思うので、自分なりの最適解を見つけてほしい。
MX KEYSは有線接続ができない
まず、MX KEYSは有線接続ができないのだ。USBレシーバを使えばいいだろ、と思うかもしれないが、デスク上のUSBハブがだいぶ遠い位置にあるため抜き差しが面倒である。また、これだけ小さいと紛失のリスクがある。MX KEYSには、レシーバをしまうためのソケットが存在しないため、別途でケースに入れて保管する必要がある。繰り返しになるが、私はキーボードケースを使う気はないので、これはだいぶ手間になる。
ちなみに、HHKBは背面のUSB-Cから有線接続が可能である。USBケーブルはまあどこにでも転がってるでしょう多分。
極論言えば、Bluetooth使えば実はどっちでも良かったりする。そこは職場と相談かな。
キー配列が最適化されていない(職場)
実はキー配列は最も重要で、MX KEYSのそのままの配置が気に食わない。
Controlは左中央に置きたい
私はCapsLockの位置にもControlを置きたい人である。だから普段MacやWindowsではCapsLockをControlとして割り当てて使っている。ただ、職場では多分これが通用しない。だから、最初から左中央の位置にControlがあるHHKBは理想的、ということ。これだけか、と思うかもしれないが、私にとってこれができないと致命的。
あと、Logi Optionsの設定の中に、ControlとCapsLockを入れ替える項目が存在しなかった。
HHKBは据え置きで使いたくない
では逆にHHKBを据え置きで使うのはどうか、実は据え置きでは使いたくないと思っている。なぜなら、USBレシーバの選択ができないからだ。
MX KEYSの場合、LogiBoltという専用のUSBレシーバ(別売)を使用すれば、無線USB接続が可能になる。Bluetoothは一定時間が立つと自動で電源が落ちるため、これに大きなストレスを抱えていた。じゃあ有線にすれば、と言いたい気持ちは分かるが、職場ならまだしも、自分のデスク上はケーブルを見せたくない。このわがままな性格を直したい。
HHKBは奥行きがコンパクト
また、HHKBは奥行きが若干コンパクトである。奥行きがコンパクトだとリュックの大ポケットに入れやすくなる。
逆にMX KEYSはどこに入れるべきかかなり迷う。普段プリントを入れる薄ポケットに入れると思うが、MX KEYSの出っ張りが邪魔をするかもしれない。
強度的にMX KEYSでも問題ないが、薄型キーの構造上、細かいチリはキーの隙間に入ると厄介かもしれない。
ちなみに重量はMX KEYS miniが506g、HHKBが607gとフットレスト付きで870g。370gの差をどう見るかがポイント。
好きなキーボードを使い続けよう
今回のケースだとControlの都合上HHKBが持ち運びになってしまったが、キーボードは気分などによって感じ方が異なる。私の環境にはMX KEYSもあるしHHKBもあってかなり幸せな状況だが、やはり「これ!」といったキーボードは1台以上持っておいたほうがいい。
私は他にもLogicool K780や、ノートPCならThinkPad、Dell Inspironを所持している。その他、ヨドバシ等でキーボードに触れてみるといい。理想的なキーボードが見つかるかもしれない。一応安物メンブレンとの違いも試しておくといいかもしれない。ではまた。