今回は、HHKBを洗浄したので報告する。洗い方は比較的単純であるが、今回は、洗浄することでどのような効果があるかを紹介する。
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3万円の高級キーボード
まず、このキーボードは、3万円する高級キーボードである。前々から欲しくて、メルカリで衝動買いした。
HHKB Professional HYBRID Type-S
Professional
特殊な配列はここからはじまる。矢印キーがFnキーと同時押しであったり、Controlの位置が左中央に来ていたり、色々と変態配列。エンジニアからすると、矢印キーは革命的すぎるアイデアだ。ホームポジションを崩さないまま矢印の操作が可能。Control + F,B,P,Nを利用する際も、左中央というのは非常に載せやすい。WindowsユーザーでもCtrl + C,Vなどが本当に捗る。
HYBRID Type-S
HYBRIDの名称がつくと、デバイスとの接続にBluetoothが使えるようになる。最大4台までのBluetoothマルチペアリングに対応し、USB-Cで有線接続も可能。
そして、Type-Sは、静音性がつく。スコスコと音色を出し、打鍵感が最強。私は迷わずこれにした。
無刻印のモデル
HHKBには無刻印のモデルもある。基本ブラインドタッチだと思うので、案外文字がなくても気にならない。ミニマルなデザインで、他のキーボードに戻れなくなる。購入は自己責任で。
キートップはカスタマイズ可能
また、キートップをカスタマイズすることも可能。珍しいことではないが、Controlだけ赤色にしたい、などの要望もできる。
10年以上は余裕の耐久性
キーの構造は、静電容量無接点方式。セブンのATMなど、業務用製品によく使われる構造で、耐久性が非常に高い。10年以上と書いているが、50年60年余裕で使えるらしい。キーボードが壊れる前に俺が壊れるだろう。
充電式でなく、電池式
HHKBは、乾電池で無線運用をする。せっかくType-Cがついているのに充電式ではないのか、と言いたい気持ちはわかるが、これも長く使ってほしいからという想い。充電式は、リチウムイオンバッテリーがほとんどだと思うが、そいつはすぐに劣化する。また、乾電池のほうが一般的にバッテリー持ちは長め。これは正しい判断だと思っている。
HHKBは一生モノ
ということで、HHKBは半永久的に使える代物であることが分かっただろう。
定期的な掃除が必要
人間が使う道具であるから、使っているとどんどん汚れてしまう。もちろんキーボードも例外でない。
知らない間に塵、髪の毛、垢などが溜まりやすい
普段確認しないところであるため、意外と塵や垢、ホコリ等が溜まっている可能性が高い。だから、定期的なメンテナンスは欠かさず行う必要がある。
ジューズは絶対こぼすな
ただし、ジュースなどをこぼすと継続利用は厳しくなる。ベタベタして打鍵感に影響が出たり、基盤に侵入して故障する恐れがある。
安いキーボードは買い替えていい
ただ、安いメンブレンキーボードについてはゴムが消耗するため買い替えが最も有効。普段はウェットティッシュで拭き、清潔な状態を保っておこう。
ただ、私のようにHHKBという高級なものを購入した際は、頻繁に買い換えはもったいない。愛着のあるデバイスなので、大切に使いたい。
掃除の仕方
ここからは実際に私が掃除した方法を紹介する。
キートップをすべて外す
まずは、キートップをすべて外す。外す際は、上記のような、キートップを外すものを使うとキーを傷めず取ることができる。
すべて外すとこんな感じ。やはり、白い粒がかなり目立っている。購入して一年も経っていないのでまだ汚れは少ない。
Spaceはバネに注意
Spaceキーにはバネが内蔵されており、小さい部品なので無くさないよう注意が必要。
メンブレンキー・メカニカルキーも同じように掃除可能
今回は静電容量キーだが、安価なメンブレンキーでも同様に掃除が可能。ただ、安価なためパーツが破損しやすい。
ゲーミングキーに使われるメカニカルキーはさらに掃除がしやすい。これについても、高いモデルは長く使えるような工夫がされている。
薄型キーは慎重に
ただ、薄型のパンタグラフキーボードはキーを取り外すのが困難になる。使用するたびにホコリなどがついていないか確認する必要がある。
キーは水洗い
キーについては、ぬるま湯でやさしく混ぜるようにして洗った。あまり汚れはなかったが、キーの中にわずかながらホコリが付着していた。
本体はホコリを飛ばす
本体は内部の塵、汚れを吹き飛ばす。必要に応じてウェットティッシュ等を活用する。
作業は40分程度
作業自体は40分程度で終了。今回は比較的軽めの汚れだったためすぐに終わらすことができた。
キーを洗浄した感想
打鍵感が明らかに変化した
最近になり、打鍵感がボコボコと底面で響いている感じがあり、あまり気持ちよさを味わうことができなかった。特に、Spaceキーはガッコガッコとなる感じで、正直HHKBの良さを見失っていた。
ただ今回洗浄してみて、楽器のような打鍵感が復活した。スッと静かに沈み込み、静音性が改善。これが本来のHHKBか、と感心してしまった。
原因はホコリによる軸の滑りか
おそらく、内部のホコリにより、キー軸と本体軸が滑り、押す度にガコガコなってしまったのだろう。
HHKBの魅力が復活
正直、掃除する前は売却も検討していた。洗浄しておけば3万円程度で売れそうだし。でも、この打鍵感を知ると、他のキーボードが使えなくなる。掃除をしたことで、キーボードをより大切にしたくなった。
まとめ・感想
今回は、HHKBを洗浄したことを報告した。やはり、仕事道具な訳だからPC周辺デバイスはかなりこだわってしまう。本格的に仕事をしている人からすれば、これのありがたみを日々感じられるのだろう。
私は反省している。ガジェットだけに執着しすぎて、本来のデバイスのありがたみを感じられなくなっていた。ガジェットオタクの辛いところは、目的がないと詰むというところだ。キーボードであれば、「文字を入力する」「コンテンツ作成」、など、本来の目的があってさらに「疲れにくいもの」「キー配列が理想的なもの」「打鍵感が気持ちいいもの」とこだわる。「ガジェット好き」だけだと、自分の中の必要十分を満たした時それ以上の幸福がなくなる。目的がないと、そのデバイスのありがたみを感じなくなり、飽きが生じ、ガジェットに触れているのに何も楽しく感じなくなる。
今ブログを本格運用し、目的を作ったことでなんとか目的を明確にしている。いつまで続くかはわからない。でも、ブログを書いている時の自分は明らかに楽しいし、夢中になれるし、ふとデバイスを見て「これ便利だな」と感じることがある。本業があるからこそ、本当に必要なものが明確になるんだと感心している。