今回は、MX KEYS mini for Mac USを自腹で購入したので初日レビューする。昨日日本で発売したばかりの高級キーボードである。こちらのキーボードの魅力を語るとともに、実際に使ってみた感想を解説するので、購入を検討している人はぜひ最後まで見ていってほしい。
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待望のmini & US(英語)配列モデル
今回購入したのが、MX KEYS mini for Mac US配列モデルだ。miniとUS配列を両立させたこのモデルは、8月18日にようやく日本で発売された。早速YouTuberがレビュー案件をもらっているところだが、私は自腹で購入。決して案件ではない。
このキーボードは私自身も強い憧れを持っていた。miniモデル自体は半年前から発売していたが、JIS(日本語)配列しかなかったため「ぐぬぬ」となっていた。
私はUS(英語)配列信者で、下記記事でそのことについて熱く語っている。
デザインが最高クラスにいい
まず、なんと言っても質感が非常に高い。miniのモデルから登場したペイルグレイ(白)モデルだが、本当にかっこいい。前面だけでなく、背面も白で統一されているのが素晴らしい。一つ一つのパーツの完成度が非常に高いのがわかる。
キートップは、新品ということもあり非常にサラサラしていて使いやすい。キートップの清潔感のあるホワイト色と本体の金属色がうまくマッチしていて本当にかっこいい。
また、これは個人の好みの問題だが、キーに印字されている文字のフォントが美しい。他のキーボードと比較して細字で、かつなぜか遊び心のあるような雰囲気を感じる。
打鍵感も非常にいい
キーボードは打鍵感も重要。まだ一日目なので細かくはレビューできないが、参考までに。
まず、MX KEYS全般の特徴と言えるのが、パンタグラフ式のキーボードとなっていることだ。パンタグラフ式なので非常に薄く、ノートPCのキーボードが好みの方々に愛されている。
また、パンタグラフの中ではストロークは比較的深め。ストロークは2.0mmあり、初めてパンタグラフキーを使用する方にも馴染みやすいと思う。
打鍵感はネチャネチャとした打ち心地で、薄型のため静音性も高い。ある程度重量もあるため安定してタイピングをすることが可能。
真ん中が沈み込んだ打ちやすい設計
MX KEYSの特徴とも言えるのが、このキー一つ一つがくぼんでいること。このくぼみにより、指の収まりが良くなり、正確なタイピングが期待できる。
実際に使用した際も、このくぼみのおかげで打鍵時のミスも軽減した気がする。また、キートップがサラサラしていてスムーズなタイピングができるのも気持ちがいい。
感動のUS(英語)配列
そして、今回のMX KEYS miniは、Macに最適化されているということで、キーのレイアウトもMacそっくり。かつ、USキーボードであるのが最高クラスに嬉しいポイント。
高級キーボードならではの付加価値
その他、Bluetoothペアリングは3台まで登録ができ、Logiboltという専用のUSBレシーバー(別売り)を利用すればUSB無線接続も可能である。なお、USB給電口からのUSB接続はできない。
本体への給電はUSB-Cで行う。バックライト付きで2週間、バックライトオフなら最大5ヶ月程度バッテリーが持つらしい。
さらに、手を近づけると自動でバックライトがつく仕組みで、さすが高級キーボードだけある、といった感じ。
アプリケーションでカスタマイズが可能
専用のソフトウェア(Logi Options +)を使用すれば、上記ショートカットや、詳細な設定が可能になる。また、アプリケーションによってショートカットを追加することも可能らしい。
3つのキーボードを比較
今回なぜMX KEYSを購入したかというと、HHKBから乗り換えたかったためだ。HHKBは非常に優秀なキーボードであるが、最近は大学等でMacbookのキーボードを使わざるを得なかった。その時に頻繁にHHKB⇔Macbook と切り替えると、慣れるまで打鍵ミスが多くなる、という事象が発生してしまう。そのためMX KEYSを購入して薄型キーで統一しよう、と考えた。
比較するキーボードは以下の通り。
- Macbook Air
- HHKB Professional HYBRID Type-S US配列
- MX KEYS mini for Mac
質感はどれも素晴らしい
頻繁にキーを変更していると、キートップがまず違うと感じる。これについては、みんな違ってみんないい、という感想になる。
- Macbook Airはそれなりにサラサラ(経年劣化で若干テカっている)
- HHKBはもふもふの毛に触れているかのような触感
- MX KEYSは最もサラサラ。今後の経年劣化でどこまで維持できるか楽しみ
あと、デザインについては全てかっこいい。HHKBは特に黒ベースと分厚い本体で、MXの白、薄型と真逆の存在。
打鍵感
打鍵感は、正直慣れの兼ね合いがあるため単純比較がかなり難しい。
MXを使ってみた当初は、正直違和感がかなり強かった。しかし、しばらく使っていると、今度はHHKBで打鍵ミスが頻繁に発生。あまり頻繁にキーを変更するものではないと感じた。
しばらくMXとHHKBと行き来して、急にMacのキーを使ってみた結果、今度はMacのキーが薄すぎて手が痛くなった。ただMX, HHKBの時と違い、姿勢を崩していたり、打ちにくい姿勢でタイピングをしても普通にタイピングができたことが驚き。HHKBは少しでも腕の位置が違うと打鍵ミスが連発するから。
ここまで長々と語ってきたが、全て慣れでカバーできるキーだと感じた。
仮に慣れた状態でそれぞれ打鍵した場合だと、MXとHHKBは高速にタイピングが可能で、Macはほんの僅かだがタイピングスピードが落ちる、といった感じ。あまり頻繁にキーボードを変更するものではないと感じた。
打鍵の気持ちよさは圧倒的にHHKB
唯一圧倒的に違うと感じたのが、HHKBの打鍵の気持ちよさだ。押したときの柔らかさが全く違う。
次に良かったのがMX KEYSだ。薄型なのにHHKBのようなネチャネチャ感を味わえるのが好き。
Macもまた独自のクリック感があり打鍵感は好きだが、タイピングスピードが(私の経験上)あまり伸びないので、MX KEYSに一応軍配を上げておく。ちなみに打鍵音はMacが一番静か。
接続性・機能性
次は、接続性・機能性の評価になる。ここからはMacbookのところは外付けキーボードの評価とする。
Magic Keyboard | HHKB | MX KEYS mini | |
---|---|---|---|
有線・無線 | 有線(Lightning) | 有線(USB-C) | 無線(LogiBolt) |
Bluetooth | 1台? | 4台ペアリング | 3台ペアリング |
充電 | Lightning | 乾電池 | USB-C |
その他 | 指紋認証付き 自動ペアリング | 特殊配列 | バックライト付き LogiBolt(USB無線)は別売 |
上記にまとめたとおりだ。Magic KeyboardはApple純正に最適化されているため、基本は一台のみのペアリングとなる。その他のHHKB, MXは複数台同時のペアリングに対応している。
Magic KeyboardとHHKBは有線接続に対応。ただしMagic KeyboardはLightningなので注意。MXは有線での利用は不可。
MXは、LogiBolt(別売り)のUSBレシーバを利用することで、無線USB接続ができるようになる。専用ソフトウェアはこちらのリンクから。Bluetoothよりも安定して、スイッチを入れた瞬間に利用が開始できるのがメリット。また、他のマウス等を最大6台までこのUSBレシーバ1個で完結することができるのも強み。
for Macといえど、Windowsでも普通に使用可能なので、そこは安心してほしい。US配列なので、キーのレイアウトには注意してほしい。
使ってみた感想
ここからは、私が半日程度使ってみた率直な感想を述べていく。
ミニマムで白のデザインが最高
もう何度でも褒めるが、このデザインは本当に気に入っている。
特にこのミニマムさが本当に最高。キーボードというのはどうしても機械っぽさ、小難しさのある印象を与えてしまう。しかし、白ベースのデザインとサイズ感により、さり気なさを演出することができる。本当に美しい。
ペアリングのストレスが解消
また、今回はMacとLogiBolt(無線USBレシーバ)を通じて接続している。USBを用いた接続のため、ペアリングが一瞬。また、いちいち電源をオフにする(スリープになる)ことがないため、ストレスが圧倒的に解消された。HHKBでも有線接続であれば同じようにストレスを感じないが、そもそも有線ケーブルがストレスになるため、今回はMXに軍配が上がる。
過去のUnifyingと互換性がない
ただし、このLogiBoltという規格により、過去のUnifyingとは互換性が完全になくなっている。現在もUnifying, LogiBoltと2つUSBを消費している。そのうちマウスも新たなものを購入する予定。
キーボードの切り替えのストレスがやばい
そして今回一番実感したことが、キーボードを頻繁に切り替えることは辛いということ。よく今までMacとHHKBを交互に利用できたな。と、過去の私を尊敬している。今後はMXとMacで薄型キー同士なので、今まで気づかなかったストレスから開放される。
これをご覧になっている視聴者も、もし外出先と自宅のデスク環境でキーボードが違う場合は、効率が落ちていないかよく確認してほしい。ここは人によって異なる部分なので自分に最適か確認してほしい。
総評:最高のミニマム薄型キーボード
今回のキーボードが発売されて、私は衝撃を受けた。このキーボードを待ちわびていただけあって、本当に嬉しかった。
このMXシリーズは本当に完成度の高いキーボードだから、気になった人はぜひとも実機を触ってきてほしい。
このキーボードを買うべき人
最後に、このキーボードを購入すべき人を紹介する。
ノートPCの薄型キーが好きな人
まず、ノートPCの薄型キーが好きな人にはこのキーボードはマッチするはずだ。薄型とはいえ、それなりにストロークがあるため、普通のノートPCより断然打鍵感は上だ。
Windows、Mac、iPad等複数デバイスで利用したい人
また、このキーボードには3台までのマルチペアリングに対応している。今回はMac版だったが、純粋なMX KEYS miniだとJISレイアウトになっていて、Windowsを利用した方でもわかりやすいキー配列になっている。あと若干価格が安い。
動画編集をしたいのであれば、CRAFTという左上にダイヤルのあるモデルもおすすめだ。
買わないほうがいい人:深いキーに慣れている人
逆に、深いキーに慣れている人は買わないほうがいい。私も直前までHHKBを使っていたが、慣れるまでに少なくとも2時間はかかった。これから薄型キーに統一するんだー、という私と同じ思想の方は購入してもOK。
機種による違い
MXシリーズでは、複数の種類のキーボードがあり、フルサイズのMX KEYS(KX800)、左端にダイヤルのあるCRAFT(KX1000s)、MacかつUS配列に最適化されたfor Mac(KX800M)、そして、テンキーを排除しミニマム化したmini(KX700)がある。
miniシリーズはカラバリが増えて、グラファイト(黒)、ローズ(ピンク)、そしてペイルグレイ(白)と選択肢が増えている。また、USBのレシーバーがUnifyingからLogiboltに変更されている。
ぜひ自分にあったキーボードを探してほしい。
また最高の仕事道具が増えた
今回はMX KEYS mini for Macを紹介した。半日使っているが、もう完全に虜になってしまった。
私はガジェット好きで、こういったガジェットにはかなりこだわる。仕事道具(学生)でもあるため、私のモチベーションを上げるためにもかなり大きな投資をしている。今回も良い投資ができたと思っている。こういったデバイスで更に自分の成長ができればいいと感じた限り。
しかしながら、もうお金がない。そろそろ本気でお金を稼がないとやばい。という個人の事情を発言してこのへんで終了しようと思う。ではまた。