iPad Pro(Air)用のMagic Keyboardを紹介する。今更感はあるが、急に欲しくなって購入したのだ。今回は、その魅力をしっかり掘り下げていく。また、どのような人におすすめなのかを徹底的にレビューする。
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見た目はノートPC
Magic Keyboardはカバーと一体型になっているキーボードである。
iPadが浮いてる
このキーボードカバーはiPadと磁石でくっつく仕組み。脱着が可能であり、手書き時にはiPad単体で、タイピング時には一瞬でノートPC化。本当にロマンの詰まった製品。
iPadとは裏の接点でキーが繋がる仕組み。Bluetoothキーボードであったペアリングの煩わしさはない。
USB-Cで充電可能
キーボードから本体に充電だってできる。
バッグライトが付く
モバイル用ということもあり、バッグライトがしっかりついている。暗い場所でも快適にタイピングが可能。
打鍵感はいつものMagic Keyboard
キーボードはしっかりいつも通りのMagic Keyboardである。薄型でクリック感があり、思っていたよりも打鍵感が良かった。
カバー型と外付け型で打鍵感が違う
カバー型と外付け型で、打鍵感は少し異なっていた。
カバー型はクリック感強め
カバー型はクリック感が強く、現行のMacbook Air 13、Macbook Pro 13に近かった。
外付け型はストロークに余裕がある
外付け型はカバー型と比べてキーが柔らかく、ストロークに余裕があった。最新のM1Pro・Max Macbook Proに近かった。
キーボードはUS(英語)配列
今回は英語配列を選択した。英語配列の良さは私のブログで解説している。
キーの狭さを補える
iPad Pro 11インチであるため、左右のキーが非常に小さい。しかし、US配列であるためほとんど違和感なく打つことができる。良く利用するEnterキーやDeleteキーが非常に打ちやすいのがUS配列の魅力。
言語切り替えはControl + Space
US配列になると英語、日本語切り替えに困ることがあるだろう。
CapsLockキーをControlに
初期設定ではCapsLockに言語切り替えが割り当てられている。しかし、貴重な左中央のキーを言語切り替えだけで使うのは勿体無い。このキーをControlにすることで、多数のショートカットを追加することができる。また、間違ってCapsLockを押して勝手に言語切り替えされるのも防げる。
感度のいいトラックパッド
このMagic Keyboardには、トラックパッドもついている。感度は非常に良い。
三本指でアプリ切り替え
特に、三本指でアプリ切り替えができるのが強い。「ファッ」て触れるだけで一瞬でアプリが切り替わる。やはりこの直感的な操作はさすがAppleデバイス。
物理的に押し込む必要あり
ただし、Macbookなどに搭載されている感圧タッチトラックパッドと違い、物理的に押し込む必要がある。そこで、「タップでクリック」を有効にすることで、タップだけでクリックができるようになる。
一般 → トラックパッド → タップでクリック
すぐにできる設定なので、購入した方は是非やってみてほしい。
所有欲がエグい
やはり所有欲は段違い。届いたばかりのときはずっとこれを抱きしめていた。
最強のディスプレイ
上の画像は、日の当たる場所で両方とも最大輝度にしたときの違いを表している。iPadは明るい。明るいだけでなく、色域もP3に対応、リフレッシュレートが120Hzなのも強い。何もかもが最強。
M1という化け物
PCの常識を覆す性能と省電力性を兼ね揃えたM1チップ。もう最強やん。
前モデルも超ハイスペック
私は一つ前のモデル(チップはA12Z)を使っているが、十分。この段階から「殆どのノートPCを超えたスペック」と言われていたし、Antutuも未だにこれを超えるスマホが現れていない、のか?
実際の使用感(持ち運び時)
ここからは、実際に使用してみてわかったことを述べていく。
重量がある
初めてこれを持ってみたとき、「重っ」てなった。
というのも、キーボードだけで597gもある。本体の重量を超えている。
11インチで1kg超え、12インチでMacbook超え
これで1kgか、って流石にショックが大きかった。小さい分更にずっしりするから、だったらパソコンのが良くねってなっちゃう。
分厚さも増す
iPad単体で5.8mm。ケース込みで15.5mm。1cm近く厚さが増している。手軽さは失われた。
別途で持っていくよりは、いい?
今までは、別途でキーボードを持っていくことをしていた。しかし、カバーと一体型になったMagic Keyboardはこんなのとはおさらば、したのだが。
手軽さと引き換えに、重量の重み
もちろん荷物がかさばらないのはメリットだ。しかし、代償の重みがデカすぎた。
Apple Pencilとの併用が難しい
しかしながら、やはりApple Pencilと併用して使うのは厳しかった。私は大学生なので、ノート取りをiPad単体でこなしているが、正直使い勝手は良くない。
いちいち取り外すか、このまま利用するか
外出利用の場合、手段は3通りある。
三者三様というか、どれも中途半端。家に帰ればこれに対応した最強の環境構築がされているが、外出時はそうはいかない。
長時間は無理
そもそもだが、ノートPCの特性上、必ず目線が下に行ってしまう。首が前に出た状態は、首を相当痛める。iPadも例外でない。それなら家で勉強すればええやんとなるが、色々と事情があり大学で受けるようにしている。
膝の上で使える堅牢性
ここまでデメリットを連発したが、もちろんメリットもある。それが、圧倒的な堅牢性だ。
電車通学が生産的な時間に
私は朝早く、始発電車に乗ることで座ることができている。そのたった15分を、日記の時間に当てている。日記の重要性は記事にまとめている。
日記の習慣化
開けばいつでもキー入力ができる状態を構築できた。つまり、何か思ったことがあればすぐに日記にメモることが可能ということだ。
使用時間は15時間超え
最近では、iPadの使用時間が15時間を超えたこともある。よく言えば、iPadをこよなく使い通している、悪く言えば依存していると言える。
すべての課題をiPad単体で実現?
そして、直近の一週間は、大学のすべての課題をiPadでこなせることが判明したのでそれに挑戦してみた。
iPad特有のバグ
iPadはTabキーなどのアクションで時々バグることがある。
青く囲われてカーソル移動できなかったり、文字が入力できなかったりする。
青くなるやつは設定で解決
これは設定で変更できるらしい。
アクセシビリティ → キーボード → フルキーボードアクセス → コマンド → 画像のように設定
また、もしも青くなったときのために、
アクセシビリティ → キーボード → フルキーボードアクセス → 自動的に非表示 を最小の1秒に設定すると良い。
これを設定してから、キー入力によるストレスを大幅に減らすことができた。これはマジで強い。
課題程度ならOffice使用可能
Wordを使った課題レポートが授業で出されるが、基本的に穴埋め方式のためiPad単体でできる。
OfficeはWindowsがピカイチ
そうはいっても、Officeの使い勝手は圧倒的にWindowsが強い。さすが最適化されているだけある。
11インチからOfficeが有料に
これは謎な仕様だが、11インチ以上になるとMicrosoft Officeの加入が必要になる。私は大学がOfficeを提供してるのでそれを利用している。
データは全部クラウド化
データは全てOneDriveのクラウドに保存しているため、いざとなったらPCで実行することも可能である。
ファイル管理はゴミ
ただ、iPadのファイル管理だけは許せない。Webから文書ファイルをダウンロードすると、文字化けする。zip形式なら問題ないが、docxは文字化けパーティ。あとiPadでお馴染みのドラッグアンドドロップも、ずっと指を押さえてるのが精神的につらくて嫌。複数選択時に「選択」をタッチしないと選択できないのも意味不明。
iPadでC言語が動く!?
大学のプログラミングの授業で、C言語でプログラムを書け、という課題がある。
「モバイルC」というアプリであるが、このアプリを使用すれば、C言語を書くことから実際に動かすことまでできる。サーバー経由をせず、アプリ単体でプログラミングできる。本当に嬉しい。
ここまでのまとめ
ここまでの意見を一旦まとめる。
メリット
- 膝の上で使える堅牢性(電車での日記、日記の習慣化)
- 所有欲が高い
- PCの代わりになれる(課題程度なら)
デメリット
- 重量がある
- Apple Pencilとの併用が難しい
- 長時間は厳しい
こう見てしまうと、キーボードの優位性を感じにくいかもしれない。
優位性を感じないメリットばかり
膝の上で使える堅牢性
→どうでもいい、15分のために1kgは負担が多すぎる。日記の習慣はスマホでもいい。膝の上はノートPCでいい
PCの代わりになれる
→じゃあPCでよくね?
iPad用キーボードの最適解は多分見つからない
iPadの外付けキーボードは最適解を探すのが本当に難しい。なぜなら、iPadはキーボード入力だけに特化したデバイスでないからだ。
Apple Pencilという最強コンビ
iPadはキー入力だけでなく、Apple Pencilを使用して手書きが可能である。だからキー入力に全振りした使い方が正解とは限らない。
iPadは良くも悪くも中途半端
今回Magic Keyboardを使ってみて、iPadは手書きでもキーボードでも万能に使えるモバイルデバイスなんだと実感した。正直これを超えた利便性のタブレットなんて到底考えられないし、超えたとしても今回の用途のどちらかは捨てざるを得ない。この丁度いい最適解を目指したAppleは本当に天才。
中途半端な私にピッタリ
正直、導入して全力で「買ってよかった」と言うことができない。ただ、私自身特に趣味もなく、ただひたすらブログを書くだけなら、導入価値はあったのかもしれない。モチベーションという意味でも、これらの気付きという意味でも。
3万円は高すぎ
それでも3万円は高すぎである。12.9インチモデルだと、4万円を超える。いやいや…
Macbook Airのが安い
番号 | 機種 | 本体価格 | キーボード | 合計 | 最小ストレージ |
---|---|---|---|---|---|
1 | M1Pro Macbook Pro 14 | 239,800 | 239,800 | 512GB | |
2 | iPad Pro 12.9インチ | 129,800 | 41,580 | 171,380 | 128GB |
3 | Macbook Pro 13 | 148,280 | 148,280 | 256GB | |
4 | iPad Pro 11インチ | 94,800 | 34,980 | 129,780 | 128GB |
5 | Macbook Air 13 | 115,280 | 115,280 | 256GB | |
6 | iPad Air | 69,080 | 34,980 | 104,060 | 64GB |
11インチの iPad+キーボード の時点で、Macbook Airのが安い構成となっている。また、12.9インチになると、Macbook Proの価格をも超えてしまう。YouTuberなど富裕層ならともかく、私のような学生には到底出せない金額となる。
また、右側に最小ストレージを示している。iPadで大量にストレージを使う人は少数だろうが、ストレージをカスタマイズすると、さらに高くなる。
安く購入する方法
型落ちiPadも選択肢として有効
型落ちのiPad Proでも十分使える性能である。
- iPad Pro 11インチは全てが対応
- iPad Pro 12.9インチは第3世代以降
- iPad Airは第4世代以降
上記のスペックを満たしていれば、Magic Keyboardに対応する。iPad自体は整備済製品や教育者向け製品で安く購入できる。
Magic Keyboardはメルカリがおすすめ
そして、Magic Keyboardはメルカリで購入することをお勧めする。そもそも消耗品であることや、汚れやすいデバイスであるため、むしろ多少汚れた状態から使ったほうが汚れた時の心身的ダメージが少ない。
私自身もメルカリで半額で購入することができた。
iPadは人生を変える
最後になるが、iPadは私の人生を大きく変えたデバイスである。2021年3月、どうしても欲しくて、泣く泣く貯めたバイト代で初めて8万円近くを投資した。自分の中で今年買ってよかったもの第1位に入っているし、もっと早く投資すればよかったと人生やり直したいくらいに思っている。もはや生活の一部でもあるし、仕事道具でもあるし、人生そのもの。
もし特に趣味もなく、少しでも楽しくて生き生きした毎日にしたいと思うのなら、iPadの導入を強くおすすめする。きっと人生が変わるから。